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2011年8月 1日 月曜日

【相続人が遺言者より先に死亡したら遺言はどうなる?】

司法書士の長谷川です。今日は遺言書についての最高裁判決を紹介します。

Aには甲と乙という2人の子供がいます。Aは遺言で「全財産を甲に相続させる」という遺言を残していたのですが、甲が先に死亡してしまい、その後Aが死亡しました。そして乙から「遺言は効力を生じなくなったので自分が相続人である」との確認の訴えが起こされました。
この場合、遺言者Aの意思をどう解釈すればいいのでしょうか。
この問題ついては次の学説が対立し、下級審でも統一した判断が無く実務は混乱していました。

A説:『甲が先に無くなった場合は、遺言の効力を生じさせない意思だった』
B説:『甲が先に無くなった場合は、甲の相続人に相続させる意思だった』

つまり、相続させたかったのはA個人だったとみるのか、Aを含むAの家族全般だったとみるのかです。
最高裁平成23年2月22日第3小法廷が下した判決はA説。「特段の事情の無い限り遺言は効力を生じる事は無い」と判示しました。『Aの代襲者(相続人)にまで相続させる意思を有していたとみるべき特段の事情があるとはいえない』として乙の請求を認めたのです。

しかし、Aさんの本当の意思はどうだったんでしょうか?もしかしたら、乙には絶対相続させたくなかったかもしれません。本心は永久に謎のままです。
このような事態を避ける遺言の書き方があります。お気軽にお問い合わせください。


投稿者 長谷川司法書士事務所

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